そして、ファイレクシアの上層部は、ベルベイを通じて「パララクス計画」を開始します。空間そのものに干渉するパララクス計画は、ラースの環境を激変させます。月の出現、ルートウォーターの水位の上昇、突然変異、時間軸・空間軸の歪みによる様々な怪現象などです。

　一方、エラダムリーはヴェクの巫女による予言に従い、エルフ・ダル・そしてヴェクの戦士からなる精鋭部隊が要塞に侵入しました。彼らはヴォルラスの個別牢屋の１つからスタークの娘のタカラを見つけ出しました。この反乱軍の一団は、さらに『ドミナリア侵略計画』に関する情報と要塞からの安全な脱出路を発見しようと試みました。

　ベルベイは、エラダムリーとその残存部隊２部隊をドミナリアへの次元のポータルを通して脱出させます。彼らが、それぞれの論題を成し遂げる前に、ヴォルラスが帰還して、エヴィンカーの座に対する利害関係の対立の中に加わります。ヴォルラスとクロウヴァクスは支配権を賭けて戦い、アーティの内密の援助を受けたクロウヴァクスが勝利します。ヴォルラスは捕らえられ、処刑されます。アーティはグレヴィンと同じような、運動を制御する人工脊髄を埋めこまれ、服従させられてしまいます。

　この最後では、新しく、さらに恐ろしい人物がエヴィンカーの地位についており、ファイレクシアは共に最後に彼らが必要としている調査に取りかかり、『ドミナリア侵略計画』の準備はととのおり、侵略はいつ始まってもおかしくはありません。

Q&A

●パララクス/Parallaxってなんですか？
　パララクスというのは、ファイレクシアのドミナリア侵略計画のプロジェクト名です。次元には固有の振動数のようなものがあり、それを変化させる（＝パララクス・年周視差）ことによってドミナリアの振動数とラースなどの振動数を合わせ、地形ごと取り替える(ドミナリアからしてみれば侵略してくる)というものです。音さなどの共鳴現象を想像してください。この計画では、ラースのヴォルラスの要塞をドミナリアのアーボーグに転移させ、それを足がかりとするようです。

●ベルベイ/Belbeはなんでエラダムリーを助けたのですか？
　ベルベイは今となってはファイレクシアのエージェントですが、もともとはエラダムリーの養女でした。ベルベイは、故郷がパララクス計画によって変貌していくのを、不思議な気持ちで見ていました。そして、父エラダムリーが要塞へとやってきます。そしてベルベイの門を使ってドミナリアへと逃がしたのです。ファイレクシアのエージェントといえど、やはり父を放っては置けないようですね。そして、彼女の言葉「私がしてあげれるのは一時的な猶予だけ。戦いは新しい戦場でまだまだ続くのよ。」彼女はどのような気持ちでこのことを言ったのでしょうか？

●絹拳はなんて読むんですか？また絹拳って何？

　私も気になります。「キヌケン」か「キヌコブシ」でしょうね。おそらくは前者でしょう。絹拳というのは、コー族に伝わる格闘術です。素手や棒で剣にも勝る戦いができるそうです。

●リン・シヴィーって誰？

　精鋭部隊による要塞への侵入の際に活躍した女戦士です。鎖ナイフの使い手で、反乱軍の英雄です。

●溶岩獣ってどんなの？

　Laccolith(ラコリス)とは、溶岩の上昇によりできた、おわんを伏せたような地形です。その名の通り、さらに溶岩が上昇すると噴出します。溶岩獣は、体に生えているスパイク状のものから、白熱した高温・高圧のガスを噴出します。「歩く火山」という表現がまさにぴったりです。